逆都市化時代
2004/学芸出版社 大西 隆
2007年度からの人口減少に備えて,社会資本を今後どうしていくかを考えていくことはとても重要である.
多少なりとも社会資本整備に関する仕事をしていることと,地方都市にいるという観点から,人口減少期の都市計画に対する見方を養いたいと思って手に取った.
人口が減少し,都市化が鈍化し始めたとき,土地利用の必要性が低下し始める.
そこで,必要性の低下した土地をどうしていくか.ここが鍵のようである.
本書では,都市再生=開発ではないということに釘を刺しながら,“ニューアーバニズム”を提唱し,
・分権型の枠組みをつくっていくこと
・自立的な事業をおこしていくこと
・NPOや市民の力をりようして,本当の“まちづくり”をしていくことの必要性を説いている.
とくに地方都市においては,中心市街地の人口減少は必ずしも衰退を意味するものではないということを認識し,商業機能の位置づけと,多様な核をもつことの大切さを説いている.
全般的には,本当に人口減少がはじまったとき,どのように社会が動いていくのかが見えていない感じがする.
いずれにしろ,問題はこれからってところか・・・
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