後世への最大遺物

後世への最大遺物・デンマルク国の話
1946/岩波文庫 内村鑑三 著



明治27年夏に学生を前に講演した内容を収録したもの.

人は例外なく死を迎える.

しかしながら,ただ死を迎えるだけでなく,ここに1つ何かを遺して往きたい.褒めて欲しいわけではない.名誉を遺したいわけではない.

「ただ,私がどれほどこの地球を愛し,どれだけこの世界を愛し,どれだけ私の同胞を思ったかという記念物をこの世に置いて往きたいのである」

という想いは講演者である著者,また聴衆であるところの学生,そして読者であるところの私の区別なく,多かれ少なかれある.では,我々は何を遺せるのか.
この根本的な問題に対して,学生達にその想いを熱く語っている.

本書は,非常に示唆に富む内容であるが,“センセイ”であるところの読者:私には,以下の章が心に響きました.

「先生になる人は,(中略)学問ができるよりも学問を青年に伝えることのできる人でなければならない.」

そして,これを実践した人物としてあのクラーク博士を紹介している.
とにかく,学問のInterestを起こす力を持った人でありました と.

短い文章ですけれども,60年近く読み継がれていくだけの魂がこもった本書は,まさしく内村鑑三の「後世への最大遺物」の一つであるといえるでしょう.

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