科学者という仕事

科学者という仕事―独創性はどのように生まれるか
2006/中公新書 酒井邦嘉 著




私もよく,職業としての科学者の意義について考える.
とくに大学という「教育」や「社会貢献」にも多くの時間を費やさざるを得ない職業における科学者について,そのジレンマに頭を悩ませる.


科学という人類が手にした真理探究の為のテクニック.その科学を用いることによってもたらされる真理発見の喜び,その道のりの険しさとそこに関わる人間としての科学者の姿はときにドラマチックである.

しかし,この「人間としての」という部分がまた悩ましいのである.
自分の能力に対する葛藤.時間的制約.過酷な研究競争の前で問われる欲とモラル.科学の価値観と社会的責任のジレンマ.研究費に対する意識.研究者と教育者の二面性.


本書は,ずばり「仕事」としての科学者の喜びと苦悩について,アインシュタインや朝永振一郎,キュリー夫人などの歴代の科学者達の言葉を丁寧に紐解きながら書き記している.彼らの言葉の中から,様々なヒントが得られると同時に,著者の真摯な態度に共感を覚える.

本書を読んで,doctor of Philosophy という言葉の意味をもう一度噛みしめたい.
そう感じました..




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