なぜ人はニセ科学を信じるのかⅠ

なぜ人はニセ科学を信じるのか〈1〉奇妙な論理が蔓延するとき
2003/早川書房 マイクル・シャーマー著 岡田靖史訳



科学というものを理解するのは,なにもその正当な歴史をたどる方法だけではない.
ニセ科学といわれる科学っぽく見せ居てるものの輪郭を浮き彫りにすることによって,科学をより科学らしくしているものの側面がくっきりと見えてくる.
本書は,まさしくそういう体験をさせてくれる本でしょう.

本書は同題名でⅠ・Ⅱと分冊されているうちの前半のⅠで,おもに科学の定義,懐疑主義の主張を明確にすることに力が注がれている.とくに第一部で展開される多くのニセ科学との論点の整理は,科学を理解する上で非常に役に立つ.

また,ニセ科学云々とは別次元で,第5章の「死の世界を通じて」で語らえる個人の記憶と人格についての考察には非常に感銘を受けました.
脳によって産み出される私が私であるということの意味.これをきちんと見つめることが,安易な死後の世界を標榜するよりも多くの感慨を得られるのではないか.

懐疑主義や科学の理解と同時に,意外にも人というものを考えさせてくれるきっかけになる本でした.






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