千住家の教育白書

千住家の教育白書
2005/新潮文庫 千住文子



名だたる芸術家を3人も輩出した千住家.
どんな教育をしていたのか,誰もが知りたいところでしょう.

そんな要望に応えるかのような題名の本書.
だけど,題名とは裏腹にそんな体の良いHow to的な要素はほとんど書かれていない.
あるのは,必死に生きてきた一つの家族の歴史だけ.

でもやっぱり,意図的ではないにしろ芸術家の素地を作り出す環境があったことは間違いない.たとえば父親のアメリカ留学.幸運なそれぞれの師との出会い.そして,多感な時期に経験した祖父・祖母の壮絶な看病と死.

なかでも,父親:鎮雄氏のぶれない教育理念には学ぶところが多い.
「興味を持って集中させること以外に,子どもを伸ばす方法はない」
「どんなことがあっても音を上げずに頑張れるか.誰も助けることはできない.一人でやるんだよ.」
「何を悩んでいる.人生には幾つかの鍵がある.その時がきたと思ったら,ひたすら頑張るだけなのだ」などなど.

私はあまり好きではないけれども,もし「成功」というものがこの世の中にあるとすれば,そこに通じる道に近道はないということを,この本を読むとよくわかります.
ん~やっぱり「成功」とは言いたくないな.「本物への道」といいたい.人生の一つ一つを生きることによってのみ,そこを歩むことができる.そんなことを感じました.





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