ローマ人の物語28 すべての道はローマに通ず[下]
2006/新潮文庫 塩野七生
上巻につづき,ローマにおけるインフラについて記述されています.
下巻では,“水”のインフラと,ソフト面でのインフラとして医療・教育制度について記述しています.
古代ローマの遺跡では,道路よりもむしろ水に関する遺跡,とくに水路橋が有名なのではないでしょうか.水路橋そのものはギリシア時代からあります.でも本書を読むとローマ時代では,水路橋を含む一連の社会整備基盤としての上水道・下水道システムと,その一貫した整備および管理システムに特色があるのがよくわかります.
よく整備され,よく管理された上水道・下水道システムがあったからこそ,衛生面でもすぐれた都市がつくられ,反映していったということがよく理解できました.
教育・医療に関する制度のあり方にも,学べるところが多くありますね.
とても為になる本でした.