ファインマンの手紙

ファインマンの手紙
2006/SoftBank Creative リチャード・P・ファインマン著/ミシェル・ファインマン編/渡会圭子訳






感動しました.
久しぶりに本を読んで涙しました.
リチャード・P・ファインマンは1965年に量子電磁力学の研究により日本の朝永らとともに,ノーベル物理学賞を受賞.
理論物理学者で,第二次世界大戦時は原子爆弾の開発に重要な役割を果たしていました.

物理学に興味のある方にはなじみ深い人ですが,日本ではあまり一般の人には知られていません.
彼のすばらしさはその研究の質もさることながら,なによりも誠実にそしてユーモアを持って「科学」を愛し,「人」を愛する姿勢であるといえます.また,彼の物理学の講義はとにかくすばらしかったと言います.

本書ではファインマンが研究者として歩み出す頃から,晩年まで彼自身が書いた手紙を集めたものです.
多くの著書があるファインマンですが,実は直筆の著書はとても少ないので,手紙を集めたこの本はとても貴重なもの.

どの手紙にも彼の誠実さが伝わってきます.私がとくに感銘を受けた手紙は次の二つでした.
一つはかつての教え子である一人の日本人・マノ・コウイチ氏に送った手紙.道に迷う若い一人の研究者に優しく誠実に言葉をつづっていて,今の私にはとても心にしみる一篇です.
もう一つは,本書の最後に収められたある父親への手紙.愛情と確かな信念にしたがって育ててきた一人息子が,世間の壁に悩む姿に自らも悩み・迷う父親にあてて,同じ父親という立場から返事をしたためた一篇です.

いずれの手紙を読んでも,どんな質問や内容に対しても誠実に,そして愛情とユーモアをもって相対する姿勢にとても感銘を受けます.科学者としてこうありたいという姿がこの本にありました.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのトラックバック