水の文化史 水文学入門

水の文化史―水文学入門 (1979年)
1979/文一総合出版 アシット・K・ビスワス著/高橋裕・早川正子共訳




人類・生命にとって不可欠な水
その振る舞いは経験的に理解され,古代文明発生時より様々に利用されてきた.

しかし,なぜそこに水があるのか.泉からわき出る水はどこから来るのか.
そういったことは神秘のベールに包まれ,なかなか理解されることはなかった.
様々な分野における歴史と同様に,水の科学についても,多くの賢者達がその謎に挑み,少しずつ水の振る舞いを考え・理解してきた歴史がある.
本書は,その水の科学の歴史,とくに水循環を理解するための学問としての水文学の発展の歴史をつづったのもである.


本書を読んでみて,水の利用に際して,その振る舞いは古くから経験的に理解され,技術が発達してきたのに,その理屈はつい最近までよくわかっていなかったと言うことにとても驚きました.とくに「泉」をめぐる水の起源について,様々な哲学者,神学者,科学者が入り交じって思いめぐらしてきた歴史に強い興味を覚えました.

今ではよく知られる水の振る舞いを記述するごくごく簡単な式でさえ,観察され,現象を理解され,記述されるまでに多くの人と歳月を要したことにただただ驚きます.そういった歴史に触れることで,「権威」に振り回されることなく,自らの科学的な思考の元に理解を深めていかなければ行けないことを理解しました.

本書を通して,膨大な時間と多くの人の頭脳の元に,いまの水文学があることを理解することができ,よりいっそう学問への興味が沸き立ちました.私にとっては出会えて良かった本だと思います.



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