大学で何を学ぶか

大学で何を学ぶか
1996/幻冬舎文庫 浅羽通明




大学というものを外側から捉え,そこで学び始めようとする学生にいろいろと訴えかける本です.

これまでこういった題名の本は,大学の教員が書いています.けれども本書は,そんな教員に都合の良い正論ではなく,大学を高校と就職の間の通過機関として捉え,そこで提供される教育の現実をどう受け止め,本当に自分にとって役に立つものにするためにはどうすればいいのかを読むものに問うています.

だから本書は教員にとってはかなり痛いところ突いてきます.
しかし,残念ながら(?)これが大学の現実であるという点が数多い.

とくに第二章で述べられる,大学を「世間」として捉える向きは,現在の日本社会における大学の捉え方の一面をうまく表現していると思います.

第四章は,「教養」というものをどう捉えるかを扱っていて,ここまでの記述とはちょっとトーンが変わりますが,なかなか興味深い視点を提唱しています.

本書を思わず手に取ってしまう学生さんは,序章から第三章までを良く読んで,自分なりの大学の活用法を考えてほしい.
また,”むむむっ”と反応してしまった私のような教員は,「さて,どうするかなっ」っと考える材料にしてみたい.そんな本だと思います.



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