悩む力


悩む力 (集英社新書 444C)
集英社
姜 尚中


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一見すると,自由がいたるところにころがっているように見える日本社会.
共同体の牧歌的な結びつきを解体していく市場経済.その中で,人間も変化することを求められている.それでいて,人間というのは「不動の価値」を求めようとする.
変化を求めながら,変化しないものをも求める.人々はいま相反する欲求に精神を引き裂かれている.

こういうときは,夏目漱石とマックス・ウェーバーが悩んだのと同じように,世の中をある距離感を持って眺める必要がある.文明が進むほどに,人間が救いがたく孤立していく現実を受け入れ,悩みながらどのように生きていくか.

在日という日本社会における決定的なマイノリティ性を背負う姜氏だからこそ,痛烈に感じる孤独感と見えてしまう日本社会の異様さを,夏目漱石とマックス・ウェーバーの生きた時代観をヒントに丁寧に悩んでいます.

しかし,それぞれの悩みに明瞭な答えは用意されていません.
最後まで読んでわかることは,結局,自由から逃げ出さず,まじめに悩み抜くことしか,我々にはできないということ.

問題に対する答えや結論が用意されていないことを容認できない人は,この本を読むべきではないでしょうね.
しっかり,悩むためにこの本を読みたいですね.

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