科学は大災害を予測できるか

2011年3月11日をきっかけに、昨年ほど「予測」というものに注目が集まったことはなかったのではないでしょうか。
科学というものは、様々なものの中から客観的に事実を抽出し、それをモデル化し、そして予測するという段階を踏んでいきます。
この本は、その科学における「予測」というものに、自然災害、気候変動などのトピックスから迫ったものです。
それぞれのトピックスについて結構まんべんなく、しかもくわしく書かれているので、単純におもしろく読めます、
が、科学の予測力について、過剰な期待を込めて読むほどがっかりすることばかりだと思います。

地震の章でロバート・ゲラーの言葉を借りてこう記しています。
「統計的な予測以上のことはこの先もできない、そして統計的予測で言えるのは「これこれの地域は数百年に一度大地震が起きる」という程度のことだと断言する。」
また、気候変動の章で「バタフライ効果」で名高いエドワード・ローレンツの言葉を記しています。
「おそらくカオス理論が教えてくれる最高の教訓は、一足飛びに結論を出すな、ということなのだ」と。
けれども、
「ときに科学者は、研究補助金と引き替えに予測の公表を要求されることがある。そして喉から手が出るほど欲しい補助金のために、この要求に屈してしまう科学者も少なくない」と最後の章で苦言を述べています。

でも、「ほとんどの科学者は、信頼に値する意見を述べようと努力している。予測についても同じだ。科学者が予測を公表する場合には、その前提条件や精度や誤差範囲を明確にするのがふつうである。ところがメディアがそうした「但し書き」を見落としてしまうものだから、一般の人々は大騒ぎすることになる。」
多くの人々がよりよくしようと努力していることに敬意を表したいともに、自分もそこに加われるように努力したいと思うのでありました。




科学は大災害を予測できるか
文藝春秋
フロリン ディアク


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