禁断 二・二六事件

「自分にとっての二・二六事件は、軍服を着た百姓一揆だった」

二・二六事件。
私にとっては、それまで単に日本史の教科書にあらわれる昔の出来事の一つでした。
当然、これまで事件に興味を持つこともなく過ごしてきたわけですが、ふとみた新聞の書評にのった本書を見て、初めて興味を覚え、手に取りました。

私にとって衝撃的だったのは、二・二六事件の背景に当時の農民の困窮からわきあがる、農地解放運動の一環であったと言うこと。そして、皇族が事件に絡んでいる可能性が大きいと言うこと。これは本書が「禁断」とされている大きな理由であるでしょう。しかし、さらに「禁断」の領域に踏み込んでいるのが、状況証拠を多く集め、柔らかくではあるが激しく、昭和天皇を批判していることであります。

小説などでは、蹶起後の事件の推移と、青年将校達の悲劇的な末路に焦点が当たることが多いようです。
しかし、本書では、数多くの文献を丁寧にあたり、それらを丁寧に紡いで浮き彫りにしていく事件の背景と、皇族たちの振る舞い、とくに昭和天皇がどのように事件を見ていたかということに、多くのページを割いて、物語にしています。

折しもこのレビューを書いている本日は2月25日。
昭和史の一大転換点であるとされるこの事件の全貌を深く知ることが出来る本書に出会えたことを嬉しく思います。





禁断 二・二六事件
河出書房新社
鬼頭 春樹


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