いま里山が必要な理由

人の住む里に近い山.
京都大学名誉教授の故・四手井綱英氏が提唱したとされる「里山」.


言葉として触れる機会が増えてきていると感じる「里山」ではありますが,まだまだ漠然としている感じが否めません.本書は,その「里山」のいろいろについて,いろいろな視点で語りつつ,里山システムを回復させるにはどうしたらいいのかを提案しています.

里山とは「人が関与して改変された自然.,人の取り分があるうえに,その他の生命にも生きる場を十分に与える,結果的に人の営みと共存している二次的自然.」のこと.
そしてその要は「システム」であると説いています.
「人間が暮らすための活動が里山の生態系の中で一定の役割を果たし,結果的に自然をも豊かにすることが肝心なのだ.」と.

この話,農業の視点で語られる「多面的機能」と同じ事だなと感じました.人間活動と自然の接点を林業,というよりもむしろ林学の視点で見るときに「里山」という言葉が使われるのかなと.

山への関心を促すために,「完全な自然を苦手とする感性を持つ」人の性を利用しつつ,「肝心の情報が少なすぎるため,実際の行動が広がらない」里山へと繋がる人々の行動を掘り起こしたい.そのためには,「里山から生み出せる新商品」でえある「情報と空間,そして時間」をうまく「現実的な商品開発」へつなげることが大事だと,訴えておりました.



いま里山が必要な理由
洋泉社
田中 淳夫


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