ファインマンさん最後の授業

ファインマンさん 最後の授業
2003/メディアファクトリー レナード・ムロディナウ 訳:安平文子



この本は非常に私にとって役に立つものだと感じました.
なにしろ私自身が,この著者と同じく,今まさに研究者としての道を歩み始め,自分に才能はあるのだろうか?,自分の強みは何だろう?,私はうまくやっていけるのだろうか?と絶えず問い,不安に思っているからです.

だから著者の不安が痛いほどよくわかります.たまたま近くにいたファインマンにそれを問いにいこうとする姿勢も.そしてそれができるということが,とても羨ましいですね.

人生の岐路,そんな大切な時期に出会う人の影響はとても大きなものです.
この著者は,幸運にもそんな大切な時期に,あのファインマンと出会った事で,様々なことを感じ,その後の人生を選択しています.

この本は,その時のファインマンとのやりとりを中心に,他の研究者や同僚達との出会いの中で感じたものを綴ったものです.だから他のファインマンの本とはかなり趣を異にしています.

死を身近に感じつつ最後の時まで物理学とともにあろうとする老いたファインマン.他の本に登場するファインマンと違って,かなり偏屈な印象を受けます.でも,時折出てくる彼の科学や人生に対する言葉は,紛れもなくファインマンのそれ.

帯にもある虹に関するデカルトのくだりはとくにいいですね.
それにアーリーンを想うところも,彼の人生に対する思いが出ているような気がします.

大切なものはその内側にある.
自由にならねば.

この本は,大切にとっておいて,時折読み返したいと思います.



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