妻ががんなのに、僕は恋人のベッドにいる。


妻ががんなのに、僕は恋人のベッドにいる。
バジリコ
クルーン


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抜群のスタイルの奥さんが,ある日乳がんと診断され,それに戸惑い・反発しながらも共に闘病生活を送っていく旦那の独白を綴った小説です.

タイトルがショッキングですが,中身も,まぁなかなか変わっています.

普通の闘病記とは異なり,乳がんと診断された旦那が思う様々な感情を,包み隠さず赤裸々に綴られていて,それが私の胸に響きました.

たとえば,奥さんのがんを知った主人公の友人が,逃げるように去っていく背中を目で追いながら,主人公のスタインはこう綴ります.

「僕の奥さんは,インフルエンザみたいに一週間たてばまた良くなって,普通の生活に戻れるような病気とは違うんだ,がんなんだよ,能なし野郎! が,ん,な,ん,だ!
死ぬほど具合が悪くなって,頭がはげて,乳房まで失って,死ぬんじゃないかって怯えてる,そんな僕らの家庭が一体全体どんな調子だと思ってやがるんだ,このろくでなし!」

がんに苦しむパートナーのそばにいる何でもない夫というものは,自分は何でもないだけに,不謹慎だと思える感情も時にはもってしまいます.

でも,それを決して表に出すわけにはいかない.

そういう独特の苦悩が良く表現されているなと感じました.これは後書きにあるように,著者自身がやはり小説の中の夫婦と同じ経験をしているからなのでしょう.


夫の心情だけでなく,乳がんというものがどのように進行していくのかも,この本はよく記述しているので,参考になる点も多かったです.



タイトルからいって,旦那の浮気に対するくだりに目が行きがちですが,乳がんに向き合う夫婦の葛藤,美しい部分も醜い部分もよく表現されているので,そういう部分に焦点を当てながら読んでもらいたい小説です.

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