やらなきゃ良かったあのテーマ

多くの企業の研究開発、事業開発を手がけてきた著者が、失敗したテーマからその原因を探り、翻って失敗しないテーマをどう作り、推進していくべきかを述べた本です。これはなかなか面白い視点で、大変含蓄のある事例、名言が多く掲載され、私自身研究計画を立てる上で大いに役に立ちました。

この本で、何度も繰り返され、重要な提言となっているのが、「新規事業は、似て非なる既存事業」であると認識する方が効果的であるということ。そうだろうなとは思っていましたが、本書を読んんでこれは確信に変わりました。
これ以外にも、研究計画を立てる上で役に立つ、事例から生まれた経験則がたくさん盛り込まれています。

また自分のキャリア形成という立場から見ても、参考になることが多く記載されていました。とくに印象的だったのは、日本人研究者の性質についての、次のような記述でした。

「自分自身のオリジナリティを発揮するためには、あまり研究活動が混雑していないテーマを選ぶ方が良いと考えられる。しかし、日本の研究者は、一層の混雑を求めるという特徴がある。
日本の研究者は、オリジナリティについては評価され難くても、混雑の構成メンバーからは評価されやすいということを重視して、混雑したテーマや分野に好んで挑戦するのでは?
しかし、アメリカでは、あるテーマを研究する研究者の数があまり多くなると、研究テーマを変える研究者が増加する。したがって、特定のテーマに関する研究者数が、日本のようにどんどん増加するということは起こり難い。」


肝に命じておきたい研究に関するあれこれがたくさん詰まった素晴らしい本でありました。



やらなきゃ良かったあのテーマ―臨床的事業開発論
オプトロニクス社
池澤 直樹


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